口寄せ・穢土転生

2019年11月26日口寄せ, 禁術

穢土転生のサムネイル

口寄せ・穢土転生は口寄せの術の一種で、生きている人間の体を死んだ者の魂の器として使用し、死者を蘇らせる術である。
蘇った魂は術者のコントロール下に置かれ、魂の入れ物として使われた人体は生贄となり死ぬ。
使用者は千手扉間・大蛇丸・薬師カブト。
この術の開発者は扉間であるが、後に本人が禁術に指定した。
数十年後、大蛇丸がこの術を発見し、術の精度を向上させて使用した。
カブト曰く、「二代目火影が考案し大蛇丸様が完成させた[1]NARUTO 55巻 520話、最大最強の術」。
大蛇丸の死後、その配下であるカブトに受け継がれ、大蛇丸の穢土転生よりも更に精度の高い穢土転生を使用した。

使用法

下準備

穢土転生によって死者を蘇らせるには、蘇らせたい死者の死体の一部や血などの個人情報物質が必要となる。それが無い者は蘇らせることができない。
また、蘇らせたい死者の魂が浄土になければ蘇らせることができない。例えば、屍鬼封尽で封印された死者の魂は死神の腹の中にあるため浄土に魂が存在しない。この場合、蘇らせることはできない。
そして、魂の器として生贄が必要になる[2]NARUTO 55巻 520話

発動

蘇らせたい者の血肉を特別な巻物に塗りつけると、穢土転生の術式が生贄の周りへと広がっていく。次第に塵芥が生贄の全身を覆っていき、外見が蘇らせたい者へと変わっていく。穢土転生の生贄となった山中フーはこの際叫び声を上げているため相当な苦痛があると思われる。
外見が完璧に蘇らせたい者のものに変わると、生贄となった者のチャクラは蘇生した者のチャクラで完全に上書きされる。ちなみに、この時点では生贄は死んでおらず、蘇生した者がこの世に留まっている間は生き続けるが蘇生した者の魂が開放されて術が解けた時点で死亡する。

術の発展

開発者である扉間の穢土転生には、蘇生した者は生前ほどの力を有しておらず、更に一度にコントロールできる魂の数も少ないという欠点があった。
しかし、大蛇丸は術の精度を向上させてそれらの欠点を和らげた。薬師カブトは更に術の精度を上げることに成功し、蘇生した者の生前の能力をそのままに扱うことができ[3]NARUTO 55巻 520話、一度にコントロールできる魂の数も扉間のものに比べて増えている[4]NARUTO 55巻 521話

口寄せ

穢土転生体を口寄せする際は、まず棺が現れ、その中から穢土転生体が出てくる。この口寄せは術者以外にも穢土転生体にさらなる穢土転生体を口寄せさせることもできる。
口寄せされている穢土転生体を術者の好きなタイミングでまた棺に戻すこともできる。棺は戻したいターゲットの穢土転生体の近くに出現する。棺に戻った後は、他の口寄せの術と同じように、ボンッと煙を発してその場から消える[5]NARUTO 54巻 514話

コントロール

作中で最初に使われた大蛇丸の穢土転生
作中で最初に使われた大蛇丸の穢土転生

穢土転生で蘇生された者の力量によっては、術者のコントロールに抗うことができる。大蛇丸に生前に近い状態の精度で穢土転生された扉間は抵抗したが、体のほとんどが柱間細胞でできていた大蛇丸のコントロールを解くことはできなかった。しかし、柱間はいつでも大蛇丸のコントロールを解くことができた。

穢土転生体をコントロールするには特殊な札を埋め込む必要がある。札は基本的にクナイに付けられ、それを挿し込む形で穢土転生体の頭に埋め込まれる。

コントロールの強度

コントロールの縛りには強度があり、状況に応じて使い分けられる。

弱めのコントロールでは、穢土転生で蘇生された者の人格が残りつつ、術者の命令通りに動く。蘇生された者の人格を残しておくと、術者に協力的な穢土転生体の場合は自身の能力をフルに戦闘で発揮させられたり[6]NARUTO 54巻 513話、顔見知りの相手の場合は相手の感情を乱すことができる[7]NARUTO 55巻 516話等のメリットがある。一方で、術者に非協力的な穢土転生体の場合は敵に自分の弱点を教える等のデメリットもある。

最も強い縛りのコントロールでは、完全に穢土転生体の人格が無くなり、術者が穢土転生体の全ての行動を制御する。穢土転生体を通して会話したり、さらなる穢土転生を口寄せさせることもできる。完全に術者の思い通りに動かせるものの、それ故に術者の意識も穢土転生体に完全に向けなければなくなる。

第四次忍界大戦中の薬師カブトは穢土転生体の人格を残す弱めのコントロールを基本とし、要所要所でコントロールの強度を上げて穢土転生体の人格を奪って戦わせる使用法を見せた。

三代目火影との戦いで穢土転生を使用した大蛇丸は、初代火影と二代目火影の人格を奪う強い縛りでコントロールして戦わせた。

コントロールの縛りをどれだけ強くさせられるかは術者のチャクラによって変わる。薬師カブトは大蛇丸を取り込んだ上、大蛇丸の呪印を持っていたみたらしアンコからチャクラを吸い出して縛りを強化していた。大蛇丸は柱間細胞を使って縛りを強化していた。

穢土転生体が感知タイプであれば、術者のチャクラを感知して自分がどこから操られているのか居場所を特定できる[8]NARUTO 61巻 577話

能力

穢土転生されたばかりの穢土転生体は白目の部分が真っ黒で、体も全体的に浅黒くところどころヒビ割れており朽ちたような見た目をしている。術者がコントロール用の札を挿し込むと血色が良くなり、全身のヒビ割れもいくらか回復して生気を取り戻すが、白目の部分が真っ黒はまま。

穢土転生された者は、血継限界や血継淘汰のような特殊な能力も含め、生前使えた能力をそのまま扱える。また、穢土転生体は特殊なカスタマイズを施さない限り、生前の死ぬ間際の状態で蘇る。長門は負傷していた足や輪廻転生を使用したことによる白髪など生前のハンディキャップもそのままに残っている。しかし、生前患っていた病気や死ぬ直前のダメージ等は引き継がれずに蘇る。
服装も生前そのままに再現される(暁メンバーは服が暁の衣ではない等の例外もある)が、体と同じく穢土転生の塵芥が構成している一部分に過ぎない。
穢土転生の対象が生前使用していた武器は術者が用意しておく必要がある[9]NARUTO 55巻 523話。しかし、金閣銀閣兄弟の六道の宝具ように武器を体内に含んだまま死んでいた場合は穢土転生で一緒に蘇る[10]NARUTO 56巻 527話。生前黒山椒魚の毒袋を埋め込まれていた半蔵も穢土転生によって蘇った後もその毒を使用できた。

穢土転生の体では使えない能力も存在する。穢土転生体のマダラは千住柱間の仙法・明神門によって身動きが取れなくなっていたが、輪廻転生で復活した直後に破壊して抜け出した[11]NARUTO 68巻 656話。また、輪廻眼の口寄せ外道魔像を使えず、十尾の人柱力になることもできない[12]NARUTO 64巻 614話

穢土転生体であることの長所

不死

穢土転生の体には不死という恩恵がある。陰陽遁を除いたどのようなダメージを負っても死ぬことはなく、体が吹き飛ばされようとも時間の経過と共に損傷した箇所が回復していく。体の損傷による衰弱などもなく、損傷したままでも攻撃を継続できる。
穢土転生の考案者である扉間は、大蛇丸やカブトのように猛者を生前に近い強さで蘇らせて戦わせるのではなく、この不死という性質を利用した大規模な道連れを基本戦術とする術として穢土転生を開発していた[13]NARUTO 59巻 561話。また、扉間はその戦術に見合った術として互乗起爆札も開発した[14]陣の書 252ページ

穢土転生体は体が切断されようとも血は出ないが、血で契約している口寄せの術の使用は可能[15]NARUTO 58巻 548話。また、うちはイタチは万華鏡写輪眼の瞳術である天照を使用した時に目から血を流している[16]NARUTO 61巻 585話(ちなみに、生前のように視力が低下している様子は無い)。

穢土転生体には無限月読が効かない。

無限のチャクラ

穢土転生で蘇った忍はチャクラが無尽蔵に回復し、チャクラを膨大に消費する術を使った直後でも疲れる事無く戦い続けることができる。しかし元々のチャクラ量の上限が無限になるわけではなく、二代目土影は穢土転生体であっても生前と同じように分裂体では塵遁が使えなくなる。また、チャクラを等分に分ける分身の数もその忍の元々のチャクラ量次第で変わる[17]NARUTO 66巻 637話

改造

穢土転生は蘇らせる前に術者によって改造を施すことができる。
薬師カブトはうちはマダラの死体を改造し、死んだ当時よりも若返った状態で、更に柱間細胞を埋め込んで穢土転生をした。このおかげでうちはマダラは輪廻眼と木遁を使用可能となっている。
輪廻眼を持つ忍であれば、他者が穢土転生で蘇らせた穢土転生体に六道の黒い杭で尾獣チャクラを縛り付けて人柱力の術や尾獣化を使用させられる[18]NARUTO 59巻 565話

対処法

昇天する魂
昇天する魂

穢土転生は術者を殺そうとも止まることがない。ならばどうするのか。穢土転生を解除するには主に以下の3つの方法がある。

  1. 術者が術を解除する。術者が自発的に術を止めそうにない場合は、幻術などで操って解除の印を結ばせる。例外として、六道仙人は術者でなくとも穢土転生を解除できた。
  2. 屍鬼封尽のような術で穢土転生体から魂を取り除く。
  3. 穢土転生体が感情を揺さぶられて魂が昇天する場合もある[19]NARUTO 55巻 518話[20]NARUTO 55巻 519話

穢土転生が解除されると、全身から光が発し、体の表面が塵へと変わっていき、最終的にはその塵の残骸に埋もれた生贄の死体だけが残る。また、解除から魂が完全に昇天するまでの間は人格が戻り、自由に行動できる。

無効化

穢土転生を解除せずとも穢土転生体を行動不能にすることで実質的に無効化できる。第四次忍界大戦では、穢土転生体を封印術で縛って行動不能にするというのが忍連合の対穢土転生の基本戦術であった。

陰陽遁

求道玉のような陰陽遁をベースにした攻撃を食らうと穢土転生体であっても転生できず、ダメージを負った部分が回復しない。深手を負うと、扉間曰く「死ぬ」。

穢土転生体側からの無効化

穢土転生された側から術者のコントロールを脱する方法がある。
うちはイタチはカラスに仕込んだうちはシスイの別天神で命令を上書きし、カブトの制御下から脱した。しかし、カブトはもう一度コントロール用の札を挿し込むことで再度命令を上書きできる[21]NARUTO 61巻 580話
この方法でコントロールから脱した後でも術者による解術によって魂が昇天する[22]NARUTO 62巻 589話

口寄せ契約の解除

穢土転生の口寄せ契約を解除するマダラ
穢土転生の口寄せ契約を解除するマダラ

穢土転生体がその印さえ知っていれば口寄せ契約そのものを解除してコントロール下から脱することができる。この状態だと術者による解術も意味を成さなくなる[23]NARUTO 62巻 591話。うちはマダラはこの方法で穢土転生の解術から逃れた。マダラはこれを「穢土転生のリスクの一つ」と言った。

輪廻眼の黒い杭を使ったコントロール

術者によるコントロールの他に、輪廻眼の黒い杭を挿し込むことでコントロールする事もできる。うちはオビトは、カブトによって穢土転生された過去の人柱力達に黒い杭を挿し込んで自分の制御下に置いていた。
しかし、この状態の穢土転生体たちも穢土転生の術者による解術の影響は受ける[24]NARUTO 62巻 590話

出典   [ + ]